NTTデータは2022年11月30日、全国15カ所の自社データセンター(DC)に2023年4月から設備点検用ロボットを順次導入すると発表した。カメラやセンサーを搭載したロボットがDC内を自動巡回し、電源設備や空調設備などを対象に、人手でまかなっていたメーターの計測やランプの確認、異臭の発見といった作業を代替する。これまでのテスト運用では、設備管理担当者の毎日の点検業務時間を約50%短縮できることを確認したという。

 ロボット系スタートアップのugo(ユーゴー、東京・千代田)が開発した業務用ロボット「ugo Pro」を採用し、4Kカメラの搭載や、それに伴うデータ処理方法の変更などの改良を施した。NTTデータは2021年9月から同ロボットの技術検証を始め、2022年8月から11月まで現場でのテスト運用を実施していた。

 今後同社はAI(人工知能)などを活用しながら点検結果の記録・報告作業も含めて自動化し、担当者の点検業務時間を最大で80%短縮することを目指す。ロボットやセンサーで取得したデータを活用した高度な異常検知や設備の予知保全などにも取り組む。一連の取り組みを通じて得られたノウハウや技術を生かし、2023年度中に設備点検業務の遠隔化・自動化サービスとして商用化する方針だ。